冬の貴公子「テナシ」

これ何だかわかりますか?

「テナシイカ」です。


山陰でこの時期に獲れる「ヤリイカ」のことなんですよ。春から産卵期に入るので、寒い冬が旬だといわれています。


そもそもどれがイカの手なのか足なのか分かりにくいとは思いますが、エサを捕まえるときにシュッと瞬時に伸ばし長い足2本が「手」ということになっています。


実は、この手も含めてイカの足はすべて「腕」であり、問題の2本の手は正式には「触腕」と呼ぶそうです。


今回ご紹介する「ヤリイカ」は、この二本の触腕が極端に細く短く、手がないように見えるために「テナシイカ」と呼ばれるわけです。


テナシを買う時のポイントは、

①身に透明感があるか

②オスなのかメスなのか

この二点です。


テナシは産卵期直前の冬にもっとも身が美味しくなりますが、産卵のために春に沿岸に寄ってくるため漁獲量は春が最大なのです。子持ちのメスが出回る漁期後半になると味が落ちてしまうような気がします…。


ですから、少し無理してでも早いうちに味わってしまうのが得策なんですね。


イカを味わうならまず刺し身、イカそうめん、焼きイカなどが定番で、テナシもこれに漏れないです。

しかしこのイカ、刺し身の切り方がとても重要なのです💡


開いた身の皮を除いたら、先端から5センチ幅くらいにヨコ分割し、これをタテに切っていきます。イカの繊維は横に走っているため、それに対してこう切るわけなのです。次の注意点は、テナシの場合は細く切らないことです。幅2㎝くらいでちょうどよいのです。ほかのイカでこれをやっては口の中でかさばりますが、テナシであればプツリプツリと口の中で弾け、美しい甘味は湧き出てくるのが特徴なのです。


この「プツリ」という食感こそが、テナシの真骨頂なのです。

 

山陰イカ界において、味が濃厚な夏の女王が「シロイカ(ケンサキイカ)」だとするならば、決してこびない味の「テナシ (ヤリイカ)」は冬の貴公子でしょう。




テナシをおなか一杯食べたい方は、事前にご相談ください。

0857-54-1638店長まで


インターネットでもご予約いただけます↓

https://hitosara.com/0004104749/reserve.html



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